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出張 de 「ボーン・アルティメイタム」 ・・・ 大西君大活躍! [映画]

 
原題:THE BOURNE ULTIMATUM
http://movies.yahoo.com/movie/1809772212/info
写真は Yahoo!Movies より。

最初に言っておく。これこそ万人向けのエンターテイメント作品。できれば1、2、と順番に鑑賞するのをお勧めする。前2作を観た方でも、本作品鑑賞前に復習した方がより味わい深く鑑賞できます。コレホント!(←ずっと前のNHKのクイズ番組でこのフレーズが売りのおじさんがいたなぁ。。。)前述の理由により急遽、品川プリンスのぷれみあむではない方の劇場に5分遅れて入場したので、予告編を半分見損ねちゃった。ここの従業員は(映画館も原価率のいい商売なのか?)みんなキレイ系の人たちばっかりなのに、接客時の口調はまるで割れたお皿を拾うような冷たさが漂っていた。(客商売なんだからさー。)劇場「シアター6」は結構広くて勾配がかなり急。暗くなってから入場したので、入り口に近い一番後ろの席にしたが、音響もスクリーンもほどほど安心して観れる品質だと思う。(私には充分。)前置きはコレくらいにして・・・本題。

「カッコいいジミー大西」こと、マット・デイモン主演の「ジェイソン・ボーン」シリーズ三部作の最終作品。(だよね?)原作は未読だが、本当は「自分も知らない内なる恐怖」を描いた作品らしい。巷の評判通り、空撮(多分ヘリコプターなんだろうけど)と車載カメラ以外は全て手持ちカメラ撮影(手振れ防止機能無し)なので(常に大画面が揺れている。)適度に酔ってしまった。(paraden さんの記事でも触れている。)普通に座ってしゃべっているシーンなんかでも手持ち&手振れなんだよ。臨場感、緊迫感を狙ったものだとは思うけど、チョット疲れた。

注意!以下、ネタバレにならないように配慮したつもりですが、これから映画を鑑賞される予定の方は(白紙の状態で鑑賞された方がより楽しめるので)読まない事をオススメします。

1作目で「自分も知らない自分の力に怯えながらも迫り来る敵から逃げ延びささやかな幸せを手に入れた」主人公は、2作目で「身代わりになった恋人の復讐と自分探しと贖罪の旅」という展開を見せ、3作目となる本作では、「なぜ自分はこうなったのかを思い出した彼は?」という、完結編(だよね?)にふさわしい展開、アクション、緊迫感あふれる構成、と、まったく時間の経過を感じさせない娯楽大作であった。1、2作目からのつながり、オマージュを感じさせるストーリー。特に2作目のラストシーンが絶妙に絡んでいてチョットびっくりしたよ。(新鮮で良かった。)巷の続編物では、ちょっと油断すると主人公の髪型や体形が変わっていたり、下手するとスポンサーまで変わってたりして違和感を感じる事もあるのだが、前述の「ちょっとびっくり」するシーンを観て納得。「2作目のエンディングはそういう事だったんだー!」って感心しちゃった。想像だけど、2~3作目はあえて時間的な違和感が無いように配慮された演出なのだろうか?若しくはマトリックスみたいに2作目、3作目と続けて撮影したとかさ。

 
主人公はCIAの「訓練された殺し屋」・・・いったい世界中には「国のお金で訓練された殺し屋」が何人いるんだろう?その中には「軍隊」や「特殊部隊」、警察の突入部隊も含まれる。(米国SWATや日本のSATのような警察部隊も。)たいていは20~30代の肉体的に一番強い時期の若者達。国の為・・・平和の為・・・その手段が「人を殺す」事。これに関しては私自身の中でも明確な解釈が出ていない。(戦争の意味を問う事にも通じる。)ベトナムとかに限らず、世界中で起こっている戦争の主役はこの若者達で、みんな、国の為、愛する者の為、自分への挑戦の為に「殺し屋」になる訓練を受けているのだ。以前、日本の政治家が「人殺しの訓練」と発言した事が問題視されたようだが、彼は嘘を言っている訳ではない。「お茶の間にはふさわしくない表現で真実を語ったがために批判される」とは、なんて皮肉な事だろう。世界中で、一般市民の知らないところで、いかに多くの血が流れているのか?なんて普通の人なら「知りたくない事実」なのだ。国家安全上の秘密・・・という言葉が額面どおりの意味を持っていればまだ「殺し屋」ジェイソン・ボーンも救われるのだが、ベトナム戦争時代のCIAのように、上層部のコントロールが効かなくなるとどんどんエスカレートしてゆく恐ろしさ・・・一介の駒である彼のような存在は、上司の心変わりでどうにでもなる「捨て駒」なのだ。今回のジェイソン・ボーンは不運にも、「失敗した計画をもみ消す為に命を狙われる」不運に見舞われたが、そんな彼を助けたのは、「今の敵が授けてくれた特殊能力」なのもまた皮肉だな。

CIAに限らず電子機器による情報管理はスゴイなーって思う。(テレビ「24」でも同様だが、アレはちょっと演出過大だろう!)リアルタイムで画像確認、数分前の画像から特定人物を見つけて後を追うなんて・・・実際もそうなのかな?離れた場所にある本部では必要に応じて目標人物の写真や過去の履歴が表示され、行方を追うのにフル活用されている。殺し屋に「標的」の情報を送るのに携帯メールで写真を送ったのにはびっくりしたが、狙われる方は、まさか自分のプロフィール写真が指名手配写真になるなんて思ってもいなかっただろう。今まで敵を追う組織にいたつもりが、いつのまにかその組織に自分が追われる立場になっちゃう・・・きっと、「上司は選べ」って教訓だ。

映画情報サイトのあらすじに書いているから安心して書くが、ボーンに接触しようとした新聞記者までも、「消去」対象者にアッサリ認定されてしまう。この新聞記者だって一市民なのに、そんな人の生死の選択を上司の判断で決められるなんて、やっぱり何かおかしいね。「人の生死」を「チェック欄にレ点を打つ」だけのような手軽さで決めるなんて・・・「24」のジャック・バウアーも同罪。実際の戦争(若しくは戦闘行為)では、人を殺す前に「その人の人生を尋ねる」時間なんて無いんだろうが・・・。何かあらぬ方向に話がそれたので軌道修正。

 
さてその大西君。今回はひたすら逃げる、逃げる、追っては逃げて、追いながら逃げて…やっと「ジェイソン・ボーン」になった記憶を取り戻し、某協力者の助けもあって確信に迫ってゆく。多少のご都合主義は目をつぶってあげよう。いい顔だなー。すっかりアクションスターになっちゃった。「オーシャンとその仲間たち」ではイジられ役に徹したストレスをここで発散か?っていう位のアクション。かなり無茶もしているが、2作目の「贖罪シーン」後はだんだん、追っ手とはいえ人を殺す事をやめてしまった。カーチェイス、バイク、スクーターでラッタッタ、最後には屋根の上を走ったりして。(目指せ、ジャッキー・チェン!)なぜ「特殊能力」の訓練を受けたか?という理由も思い出し、更に葛藤する。映画「アサインメント」のように、この種の訓練って本当に地味で些細な事柄をいかに瞬時に分析するか?瞬時に対応するか?なんだよね。きっと。もちろん体力も本人の素質も必要。

  
パメラ・ランディ役のこのお方。若かりしころはさぞキレイだったのかなぁ・・・という面持ちの、素敵な女性。こんな上司がいたらなー。この人も上司には恵まれなかったようで、巻き添えになるんじゃないかとハラハラしたけど、ラストシーンにはホッとした。知らなかったけど「フェイス/オフ」でトラボルタの奥様役だったのね。

   
ぽっちゃりスカンク頭(シマシマの髪の色の事ね。)の女の子。彼女はてっきり脇役だと思っていた。デスクワーク専門?なのに今回は訳あって、途中まで大西君と行動を共にするが・・・。フィルモグラフィーを見てわかったんだけど新しい方の「オーメン」に出ていたらしい。写真を見て、てっきり今度はこの2人が恋愛関係になっちゃうのかと思ったよ。

 
ちょっとしか出番が無かったスコット・グレン。(あらびっくり!)最近ますますこの種の配役向きになってきたなぁ・・・こんな歳のとり方をしたいな。

 
なで肩になったダスティン・ホフマン。別な映画では肩パットで決めている。(爆;)この人、誰?って思ったけど、この人も適役。この人は(ばらしちゃうけど)明らかに悪役顔だよね。

 
この人、殺し屋なのか、マリー(死んだボーンの恋人)の兄なのか、区別がつかなかったぞ。一瞬、オーランドブルームにも見える。(かな?)ドミノに出てたのね、この人。(ドミノではもっと汚いカッコしてたので判らなかったよ。)

  
新聞記者役。どこかで見たなーって思ったら、「イン・アメリカ」のお父さん役だったのね。明らかに性格俳優。

それ以外のキーパーソンが2名いるが、私は知らない人だった事と、オチに触れそうになるのであえて書かない。

全体的に見ると主な登場人物を絞った事も、スピード感あふれる構成(演出)の一端だったんだろうな。(余計な伏線は張らない。いや、全2作品が既に伏線かもしれない。)

 
という訳で本来は悩まなくてもいい事柄であーだこーだ書いてきましたが、そんなコトは考えなくて全然OK。万人向けのエンターテイメント作品。ぜひ大画面でどうぞ。コレはコレとして、続編なんて作らないだろうな?ユニバーサルさん!引き際を逃してダラダラシリーズ物にしないでね!マット・デイモン自身「シリーズ物は嫌い」と言っていたのに、、、この作品のインタビューでその件を突っ込まれて困っていたようだ。(半分嘘;)


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ランランラン太郎

マットディモン、いつも同じような映画ばかりに出ているなあと
思っていましたが、シリーズだったとは~。
マットディモンをかっこいいジミー大西と言い切ってしまうなんて・・・
成田に迎えに来ていた何百人の女性ファンを敵に回すような発言。
夜道にはお気をつけて・・・
by ランランラン太郎 (2007-12-03 09:20) 

たいちさん

本作は見ていませんが、前作はテレビで観ました。マット・デイモンのファンなので、是非見たいと思っています。
by たいちさん (2007-12-03 13:02) 

YaCoHa

> ランランラン太郎 さん、御来訪ありがとうございます。
 えっ!女性ファンですか・・・囲まれてみたいな。(爆;)
 でも夜道で追われたら・・・私がボーンの真似事しなくちゃ。
 ・・・・怖っ!



> たいちさん さん、御来訪ありがとうございます。
 よく「シリーズ最新作」を放映する直前に旧作をテレビ放映
 しますけど、コレ自体はいいのか悪いのかよくわかりませんね。(悩;)
 予習には最適なんですけどね。。。

.
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by YaCoHa (2007-12-03 22:17) 

naonao

1,2は観てて、これも観たいと思いつつ観れてません。
「カッコいいジミー大西」って笑えます!!
by naonao (2007-12-06 18:06) 

YaCoHa

・・・本当に偶然なのですが・・・naonaoさんとnomameさんに続けて御来訪いただきnice!まで戴いたのですが、…お友達じゃないですよね?続けて読んだらノマネコの歌を思い出しちゃった。(失礼;ホントにゴメンなさいね。せっかくいらして下さった方々のお名前で歌っちゃって・・・)♪のまのまのまYeah!♪(ご、ごめんなさい・・・悪気は無いんですぅ・・・。)



> naonao さん、御来訪ありがとうございます。
 いつかどなたかのブログで「大西」に認定されていたので、それ以来、私も彼の事は「大西君」呼ばわりしています。(笑;)実はその前は「敷物悪魔」と呼んでいました。マット・デーモン・・・
http://blog.so-net.ne.jp/Yakoha/2007-04-27



> nomame さん、御来訪ありがとうございます。


.
by YaCoHa (2007-12-07 00:03) 

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