出張 de 「デス・レース」：カーレースとは言い難いけど大迫力のＢ級娯楽大作。

 
原題： Death Race
http://movies.yahoo.com/movie/1809936373/info
写真はYahoo!Moviesより。

先週水曜日（12/3）は春日部の某企業で試作確認の為に出張。社内、社外の数名と春日部駅に12:50集合・・・おっ！これは！「ユナイテッドシネマ春日部」で早朝映画鑑賞するしかない！（爆；）
http://www.unitedcinemas.jp/kasukabe/index.html

という訳で、集合時間に間に合うという理由だけで選んだこの作品。この劇場ではその日最初の上映が￥1,200円で観れるサービスがありとてもグー。久しぶりに予備知識ゼロで映画を観たが、率直に言ってこの作品、Ｂ級映画枠（予算の事じゃないよ。）を十二分に発揮した素晴らしい娯楽作品であった。オープニングからいきなり始まる重量感溢れる「カーレース」で観客（私）の心をグッと握ったまま、幸せなラストシーンまで一気に駆け抜けるこの爽快感。なかなかないぞ、こんな作品。（ツキナミな表現で恐縮ですが）これこそ大画面で観なきゃ損する大作。年齢制限があるので万人にお勧めはしないが、「マッドマックス２」、「バトルトラック」（←古いなぁ～。）、「マッドライダー」が好きな客層にお勧めの作品。私はタイトルとコピーを見て「負けると死ぬレースで勝ち上がってゆく男の話」だと思っていたので、大画面でレースシーンを観れると期待していたのだが、後述するが「レース」とはちょっと違う。ちなみに私は「デイズ・オブ・サンダー」、「頭文字Ｄ」の類のカーレース映画は劇場では観たことがない。何故なら私はレースではなくジムカーナの方が好きだからだ。

いつか記事にしたけど私は1993年～2003年、ジムカーナに参戦していた。ＥＧ２デルソルで５年、ＣＪ４Ａミラージュで５年、それぞれ競技車両に改造して。大した成績も残さず引退したが、育児がひと段落したら復活予定。あ、峠とかドリフトには全く興味無し。ダートトライアルにも興味があったんだけど結局参戦できなかった。

余談はさておき以下、この作品の感想文です。例によってネタバレには配慮していますが、以下、映画未見の方は閲覧禁止。大した奥のある作品じゃないので（爆；）少しでも真っ白な状態でのご鑑賞をお勧めします。伏字（白文字）部分はドラックすると文字が見えるのでご注意。

ストーリーは単純明快。刑務所が民営化されて囚人参加のレースの視聴率競争が激しくなった時代に無実の罪で収監された元レーサー。あと１回勝てば自由の身になるところで死亡した「覆面レーサー」に成りすまし、釈放との交換条件の為に彼のマスクを被り（←ヘルメットを被れよ。）競争相手を死亡させてもいい「死のレース」に参戦するのだが、これは仕組まれた罠だった・・・というもの。ん？どこかで聞いた事ある設定だっ思ったら、シュワ知事の「バトルランナー」のカーレース版だな。【後日追記：記事アップ後に知ったのですが、この作品、リメイクなのね。オリジナルの方は知らなかったなぁ・・・】

レースとはいえ登場する車両がスゴイ。数百馬力のエンジンと防弾装甲と重火器（マシンガン、ミサイル）で武装し、レース時間の半分以上は撃ち合いという物凄い展開。レースしてるのか銃撃戦をしているのかわからない。囚人が反乱しないように競技直前にしか銃弾は渡されず、競技中でも刑務所所長がその機能を停止できる「キルスイッチ」を持っている。コース途中にマンホールの蓋のような「スイッチ」が何箇所も設置してあり、この上を通過する事で初めて発砲できたり煙幕を吹けたりする、というゲーム感覚。海上に浮かぶ刑務所の敷地がレースコースだが、面白いのは女性（女性刑務所から連れられてくる）がナビゲーターとして同乗する事。（周回コースを走るレースにナビなんて要るのかな？）この女性ナビ御一行様方がまた、胸の谷間とヘソ出しルックを揺り動かしながらモデル歩きするんだよ！（嬉；）こんな格好で男性刑務所の中を歩いたら、そりゃぁ囚人じゃなくても拍手喝采したくなるよなー、男性諸君よ。（そういえば仙台での学生時代、某大工学部のキャンパスを女性が歩くと拍手が起きるという笑い話を聞いた事があるぞ。）そしてレース中の銃撃線の迫力のスゴイ事。「30ミリ機関砲」って字幕に書いてたけど「.30口径」の間違いじゃないの？（30ミリ機関砲なんてアパッチかA10位しか思い浮かばないけど自動車に積めるサイズなのかな？）それとは別にM2機関銃（.50口径）も随所にみられて、これらで撃ち合って防弾装甲をボコボコにする・・・。が、銃弾での死傷者は少ない。このレースが「死のレース」と呼ばれる所以は銃撃以外の方法・・・体当たりしたり、体当たりしたり、体当たりしたり。（←そればっかりかい！？）バンパーカーみたいなもんか。そんな訳でカーレースの醍醐味、抜きつ抜かれつの攻防、スリップストリームの取り合い、目の前の敵のコースを読むとか、コーナーでのラインのせめぎ合い、ピット作業のスピード競争、といった要素に期待してはいけない。そんな事は忘れてくれ。（笑；）そういえばナビをピット交換するシーンは笑えなかったぞ。（洒落にならん。）そんなレースに「自由になる希望」を見出す主人公だが、里子に出されそうな幼い娘の存在が親馬鹿お父さん種族の心を打つ。（爆；）

いろいろな障害を乗り越えてどうやってこの苦難から逃げ切るのか？というのが最大の見せ場だが・・・イヤ、本当に面白かった。映画マニアに絶大な支持を受けている「ホット・ファズ」や「トロピカル・サンダー」は観てないんだけど、「ミスト」を差し置いて今年の暫定Ｎｏ．１にしようか迷っているくらいだ。もちろん映画的な深みは「ミスト」の足元にも及ばないんだけど、映画を観て楽しむ、満足できる、という意味では大満足したもの。（そういえば今年も残り１ヵ月を切ったなぁ。）まぁそんなに深い話じゃなく良い意味でのＢ級映画なので、いきなり観て・楽しんで・忘れられる作品だと思う。（一応補足するけど私の言う ”Ｂ級映画” とは予算の問題じゃないので。）

後で気付いたけど監督のポール・W・S・アンダーソンって・・・おお！私の大好きな「バイオハザード（ⅠとⅢ）」、「ＡＶＰ」、の監督だったのか！まぁどんなにいい作品を撮った監督でも、ナイトシャラマンやウォシャウスキー兄弟みたいに失速しちゃう人（失礼）もいるから過去の栄光はあまりアテにしない方がいいかもしれないが、鑑賞選定の参考にはなるのかな？別にこの人の作品がどうと言う程のウンチクは無いけど、君に出会ったのは偶然だよ。これからも気を抜かずにマニアックな映画を撮り続けてくれい。（爆；）

がんばれ、ポール・W・S・アンダーソン監督！（←期待してるやないけ。）

コメント 23

う～ん、どうかな？どうかな？と思いつつも、
やはりレースものって惹かれちゃうんですよねぇ。
Yakoha さんのお勧めなので迷っています。（笑）
by nomame (2008-12-09 02:19) 

最近は安全運転になったなぁ・・・
死ぬほど怖いレースなんて、とてもとても・・・（笑
by たいへー (2008-12-09 08:37) 

レース中に発砲は・・・ルール違反じゃないの？
運転するだけでも緊張する私にとっては
絶対に考えられませんが・・・。
by ランランラン太郎 (2008-12-09 16:15) 

Ｍ－４ならこちらでご覧頂けます＾＾；
by emuzu (2008-12-09 16:51) 

> nomame さん、御来訪ありがとうございます。
「レース」より「デス」の方に振った作品なのでレースの醍醐味がスポイルされているのが惜しいのですが、面白かったですよ！ただし年齢制限付き（暴力表現）なので・・・その点だけ微妙です。
by Yakoha (2008-12-12 00:11) 

> Akkey さん、御来訪ありがとうございます。
by Yakoha (2008-12-12 00:11) 

> たいへー さん、御来訪ありがとうございます。
いえいえ、安全運転が一番ですよ。本当に。私も競技に復活したいのですが、いざ復活したら怖くてまた引退・・・ってなるのが怖いです。（爆；）
by Yakoha (2008-12-12 00:12) 

> かつぽん さん、御来訪ありがとうございます。
by Yakoha (2008-12-12 00:13) 

> ランランラン太郎 さん、御来訪ありがとうございます。
おっしゃる通り。運転中は運転以外の事をしちゃいけませんよね。独身時代の私は運転に集中するあまり、待ち合わせ場所（道端）で待っている妻を何度見落として怒られた事か・・・（爆；）

by Yakoha (2008-12-12 00:14) 

> 功太郎 さん、御来訪ありがとうございます。
by Yakoha (2008-12-12 00:14) 

> emuzu さん、御来訪ありがとうございます。
Ｍ4ってそっちの事ですか・・・。私、Ｍ4ってＭ16にしか見えなくて（もちろんAR10以降のモデルの差異とかウンチクも言えるのですが）、イマイチ好きじゃないのです。（操作性の良さも理解してるんですけど、あえて言えば）どっちかって言うとH&KのG3シリーズに愛着を感じるのです。
by Yakoha (2008-12-12 00:19) 

> nyan さん、御来訪ありがとうございます。

by Yakoha (2008-12-12 00:19) 

アクション俳優のジェイソン・ステイサムが主演なんですね。私の苦手分野の映画ですね。
by たいちさん (2008-12-12 15:54) 

> たいちさん さん、御来訪ありがとうございます。
・・・今回はキャストをよく調べませんでした・・・主役の名前も知らない・・・おぼえられない・・・（笑；）
by Yakoha (2008-12-12 21:54) 

こんばんは。
まさにゲームのような映画で、監督のゲームマニア振りを再確認しました。と同時に、アクション映画のツボをきちんと押さえている人だと思いました。
＞女性ナビ御一行様方
レースにはあまり必要性を感じませんが、映画には必要な方々でした。（笑）
by hash (2008-12-13 00:14) 

こんばんは。コメントありがとうございました。お金を使ったB級映画ですけど、チープなB級だったオリジナルは超えられなかったかな～。それなりに楽しめますけどね。
by katoyasu (2008-12-13 07:55) 

> naonao さん、御来訪ありがとうございます。
by Yakoha (2008-12-13 20:02) 

> hash さん、御来訪ありがとうございます。
ゲームマニア・・・きっとそうなんでしょうね。他の監督作品を観ても明らかにオタクぶりを発揮しています。キャスティングも・・・女性ナビ含めて抜群ですな！（笑；）
by Yakoha (2008-12-13 20:03) 

> katoyasu さん、御来訪ありがとうございます。
オリジナルは未見なんです・・・今度観なきゃ。チョット楽しみ。（笑；）
by Yakoha (2008-12-13 20:04) 

Yokoha様、
記事、楽しく拝見させていただきました！
この映画って、ツッコミ入れようと思ったら、ネタは満載なわけで。その「脇の甘さ」こそB級テイストでステキなんですよね！
冷静に見るのは大人げないというもの（笑）。ワタクシは、本作を観て、「やったー！」と嬉しくなりましたよ。
女刑務所長役のジョアン・アレンの「目の吊りあがり方」が既にB級な何かを予感させますしね。
個人的に１位のツッコミポイントとしては、「モンスター級の重装備トレーラーをデス・レースに乱入させ次々にレーサーを血祭りにあげるシーン」。おいおいっ！そんなんしたら、レーサーがいなくなるだろ！次のレースはどないすんじゃ？とまずツッコミ。慢性的人材不足が予想されるデス・レース業界で、無意味にレーサーを殺すとは、全く持って意味不明・・・・。レースの運営を長期的視野で判断してほしいものです。現在のアメリカの不景気の一因は、こうした刹那的判断によるものかも？（大げさ？）
ジェイソン・ステイサムのカー・チーム。お顔のしわが渋い老エンジニアは別として、セーター姿のいけてない小僧は何だ？この小僧、どんな凶悪犯罪を犯してここに来たのよ？どう見ても、ネットでエロ画像を観る程度のワルしかできそうにないが？－－－このキャラ設定の「意外さ」は、SAWシリーズのエンディング以上かもしれません。
エンディングといえば、あまりに「ご都合主義」なまとめも最高ですよね！散々、凶悪だった黒人さんが、おちゃめな「いい人」になってるし。宗教にでも染まったのか？
こうした、小ネタを、確信犯的に繰り出す監督（と脚本）のセンスにしびれるわけです。

そうですね、「エイリアンVSプレデター」も同じ監督ですね。
「AVP」は、開始早々、青臭い高校生の恋のさやあて寸劇、が展開され興ざめ。そこで、イヤ～な、いじめっ子が出てきますよね、ワタクシは思いました、「こいつ、エイリアンに殺られるな！いや、殺られてほしい！バカなガキめ！」。それで、お約束どおりサクッと始末されます。「悪党が成敗された！」、その満足感がたまりませんーーーって、そこ見る映画じゃないですね。監督さん、AVPを低レベルの青春ドラマに仕立ててどうすんのよ？
書き込み長くなって失礼しました！
by アッシー映画男 (2008-12-14 08:32) 

> アッシー映画男 さん、御来訪ありがとうございます。
うわ！スゴイコメントありがとうございます。深いですねー・・・。
Ｂ級映画って面白いですよね。Ａ級（そんな言葉ないのですが）には
無い魅力がたまりません。突っ込んだらキリがなのも魅力ですな。
ＡＶＰは、ファン待望の・・・という代物を映像化したのがスゴイ。
今後ともよろしくお願いします。（笑；）
by Yakoha (2008-12-18 00:19) 

> 地蔵 さん、御来訪ありがとうございます。
by Yakoha (2008-12-18 00:20) 

> バラサ☆バラサ さん、御来訪ありがとうございます。

by Yakoha (2008-12-30 21:00)